【テーマ】 田山花袋の長編小説『田舎教師』(1909)を読解する。『田舎教師』を対象とする発表と討論をとおして、近代日本の長編小説の基本的な分析方法を確認する。

【授業概要】 田山花袋『田舎教師』は、日露戦争(1904~1905)に至る時期の地方の農村を背景に、文学志望の青年が小学校教員として生活し、若くして病死するまでの生涯を描いた小説である。この授業では、『田舎教師』の各章を履修者で分担して発表・討論することをとおして、近代日本の長編小説を分析する基本的な方法の修得を目指す。

【到達目標】 (1)近代日本の長編小説の基本的な分析方法を修得する。
(2)田山花袋『田舎教師』の内容および形式上の特徴について理解する。
(3)『田舎教師』の文学史的な意義について理解する。

【学位授与方針】 各時代、諸ジャンルの日本文学に関する広く深い知識、作品を評価する能力と見識を有している。(日文)
関心・興味に応じて特化した分野・領域での専門的な知識と創作技能・表現力を身につけている。(文芸)

【授業計画】

1回 授業への導入
授業の内容と形式を説明し、その目的を確認する。発表順を決定する。

2回 発表方法の説明
発表の方法と、そのために必要な作業について説明する。

3回 文学史のなかの『田舎教師』
文学史における『田舎教師』の意義について解説する。

4回 『田舎教師』第1~3章
第1~3章をめぐる発表と議論を行う。

5回 『田舎教師』第4~8章
第4~8章をめぐる発表と議論を行う。(含前回フィードバック)

6回 『田舎教師』第9~11章
第9~11章をめぐる発表と議論を行う。(含前回フィードバック)

7回 『田舎教師』第12~13章
第12~13章をめぐる発表と議論を行う。(含前回フィードバック)

8回 『田舎教師』第14~15章
第14~15章をめぐる発表と議論を行う。(含前回フィードバック)

9回 『田舎教師』第16~21章
第16~21章をめぐる発表と議論を行う。(含前回フィードバック)

10回 『田舎教師』第22~25章
第22~25章をめぐる発表と議論を行う。(含前回フィードバック)

11回 『田舎教師』第26~30章
第26~30章をめぐる発表と議論を行う。(含前回フィードバック)

12回 『田舎教師』第31~39章
第31~39章をめぐる発表と議論を行う。(含前回フィードバック)

13回 『田舎教師』第40~45章
第40~45章をめぐる発表と議論を行う。(含前回フィードバック)

14回 『田舎教師』第46~57章
第46~57章をめぐる発表と議論を行う。(含前回フィードバック)

15回 『田舎教師』第58~64章
第58~64章をめぐる発表と議論を行う。(含前回フィードバック)

【教科書名】 田山花袋『田舎教師』(岩波文庫)改版2018年3月、岩波書店

【参考図書】 必要に応じて指示する。

【評価方法】 発表(40点)とレポート(40点)、授業時の発言等(20点)によって評価する。

【履修について】 履修制限なし。

【事前・事後学習等】
事前学習: 作品本文と参考文献を通読して発表を準備する。 (2.0h)

事後学習: 発表内容を発展させてレポートを準備する。(2.0h)

【キーワード】 対話型授業/アクティブラーニング/ディスカッション/プレゼンテーション

【備考】 履修者数により、各回で扱う章の割り振りを変更する場合がある。