【テーマ】 本科目は、加齢に伴う障害や疾病を持った高齢者の健康回復促進、生活の質の向上を目指し、健やかな老年期を過ごすことを支える視点から老年看護の実際を学ぶ.
【授業概要】 加齢や疾病により入院・治療を必要とする高齢者の健康回復を支え、生活の質の向上とその人らしい老年期の実現を目指すための基礎的知識および看護技術を修得する。高齢者がもてる力を最大限に生かしながら生活できるよう支援する視点を重視し、皮膚ケア、栄養・食事支援、排泄ケア、活動と休息の調整など生活を支える看護実践を学ぶ。さらに、高齢者に多い疾患の理解とその看護、認知症ケアについて理論と実践の両面から理解を深め、実践力の向上を図る。
【到達目標】
1.高齢者の尊厳と生活の質を支えるための知識・技術・態度を統合的に修得する。
2.経過別・治療処置別の視点から老年看護の特性を理解し、実践に活用できる能力を養う。
3.認知症をはじめとする高齢者に多い疾患の病態と看護を関連づけて理解する。
【実務経験の有無】 有
【実務経験の内容】
看護師として病院において実務経験を有する教員が授業を行う.
老年看護の実務経験のある教員が、臨床での看護実践を活かし、老年期にある人々の理解、老年期にある人々を取り巻く保健医療福祉の現状、老年看護の役割について教授する.
【学位授与方針】 専門的知識・技能を活用する力を身につけている。(専門性)
【授業計画】
1回 ガイダンス 高齢者に特徴的な症状と看護①
1.歩行・移動を支える看護
1)老年症候群
2)フレイル・サルコペニア・ロコモティブシンドローム
3)廃用性症候群
4)高齢者総合機能評価
2回 高齢者に特徴的な疾患と看護①
1.高齢者における歩行移動障害と看護
1)骨粗鬆症 3)脊柱管狭窄症
2)骨折 4)骨折・骨粗鬆症のある高齢者の看護
3回 高齢者に特徴的な症状と看護②
1.高齢者の活動と休息と看護
1)活動と休息の関係
2)睡眠障害とその看護
3)寝たきりとその看護
2.高齢者における精神機能と看護 1)うつ 2)せん妄
4回 高齢者に特徴的な症状と看護③
1.高齢者における食生活と看護
1)低栄養 2)脱水 3)看護
2.摂食嚥下障害と看護
1)摂食・嚥下能力 2)誤嚥性肺炎と看護
5回 高齢者に特徴的な疾患と看護②
1.高齢者における呼吸器疾患と看護
1)肺炎と看護
2.高齢者における低体温症、熱中症と看護
(1)低体温症 (2)熱中症 と看護
6回 高齢者看護に必要な看護技術①②
1.摂食・嚥下ケア
1)口腔機能訓練・嚥下体操
2)食事の援助・とろみを使用した水分補給
3)経管栄養
7回 高齢者の生活を支える看護①
1.高齢者における清潔
2.高齢者におけるみだしなみと衣生活
3.感染症・皮膚の障害のある高齢者への看護
8回 高齢者看護に必要な看護技術③④
1.褥瘡ケア・ポジショニング
2.フィジカルアセスメント:呼吸
3.口腔ケア
4.義歯の取り扱い・義歯洗浄
9回 高齢者に特徴的な症状と看護④
1.コミュニケーション障害と看護
1)視覚障害 2)聴覚障害 3)言語障害
2外皮機能における障害と看護
1)掻痒 2)褥瘡
3.痛み、しびれと看護
10回 高齢者に特徴的な症状と看護⑤
1.高齢者における排泄障害と看護
1)排尿障害 3)失禁のある高齢者の看護
2)排便障害(便秘・下痢) 4)前立腺肥大症(参考)
11回 高齢者に特徴的な疾患と看護③
1.高齢者における脳血管障害と看護
1)高血圧2)脳梗塞・脳出血3)高次脳機能障害
12回 高齢者に特徴的な疾患と看護④
1.高齢者における神経変性疾患と看護
1)パーキンソン病と看護
2)アルツハイマー病と看護
13回 高齢者看護に必要な看護技術⑤⑥
1.清潔の援助・療法的アプローチ
1)フットケア
2)ハンドケア
3)シャボンラッピング
14回 治療・介護を必要とする高齢者の家族の看護 中間フィードバック
1.高齢者の家族の健康と生活へ影響・介護への適応
2.福祉用具・介護用品の活用
3.健康の維持と介護予防
15回 高齢者看護に必要な看護技術⑦⑧
1. 移乗・移動の援助:福祉用具・介護用品による移動・移乗動作、身体
抑制
2. 移乗・移動の援助:移動補助用具による移動動作
【教科書名】
1)根拠と事故防止からみた老年看護技術 第4版 亀井 智子 医学書院
2)老年看護学①高齢者の健康と障害 堀内ふき他編 メディカ出版
3)老年看護学②高齢者看護の実践 堀内ふき他編 メディカ出版
【参考図書】
1)カラー写真で学ぶ高齢者の看護技術 大塚真理子編著 医歯薬出版
2)生活機能からみた老年看護過程 第3版 +病態・生活機能関連図 山田律子 医学書院
【評価方法】
小テスト・課題(15%)、看護技術演習の事前課題・ワークシート(20%)、グループワーク・ディスカッション(5%)、
看護過程の展開 記録用紙一式20%、筆記試験40%
全30回の授業のうち8回以上の欠席は試験の受験資格なし
【課題・試験等へのフィードバック方法】 リアクションシート等で質問のあった際には、個別もしくは授業内でフィードバックする
【履修について】 1年時の「老年看護学概論」の授業を想起しておくこと
【事前・事後学習等】
事前学習:
各回授業内容を踏まえテキストを熟読する。小テスト・事前課題(ワークシート)に取り組む (1.5h)
事後学習:
テキスト及び配布資料を用いて復習する.授業後課題(ワークシート)を行う.
授業内に作成できなかった記録用紙を完成させる。(1.5h)
【キーワード】 双方向授業/ディスカッション/技術演習
【備考】
1.講義・演習だけでなく実習室での技術演習も行います。
2.新山・山下等がオムニバス形式で担当します。
3.本科目は「老年看護学実習Ⅱ」の前提科目である。本科目の単位が未修得の場合、老年看護学実習Ⅱは履修できない。